それは、ある日のことだった。スナコは自分の不注意から、恭平の顔に怪我をさせてしまい、(無理やり3人に説得され)看病することになった。
「す・・・すみませんでした」
スナコはペコリと頭を下げ、枕元に苺をおいた。
「オマエなぁ、ホント凶暴なんだよ!テーブル投げるか?普通」
一瞬ムカッとしたものの、改めて恭平の顔の傷を見て、スナコは焦った。
《どうしよう・・・あたくしが怪我させてしまった。この美しい顔に傷を付けてしまった。もし、一生消えないなんてことになったら・・・・・!!》
「お・・・お詫びなら何でもしますから、どうかお許しを。苺アイスでもエビフライでも・・・・」
「ふーん」
スナコが冷や汗たっぷりに震えていると、恭平が少し意地悪そうに笑った。そして一言。
「じゃあさ、ちゅうしてよ」《何を言いだすかと思えばこの男・・・殺してやろうか!!》
そんなことを考えていると、恭平がスナコの腕を引き寄せてきた。
「何でもしてくれるんじゃなかったっけ?」
耳元で訴え掛けられ、スナコは不覚にも鼻血を吹いて、気絶してしまった。恭平は、やれやれとスナコを抱き上げ、そのままゆっくりと背中に腕をまわした。優しく頭を撫でて、微笑を浮かべる。
「ま・・・いっか。今はこれで」
そう言ってスナコの寝顔を見つめ、頬に軽くキスをした。